今回は、不動産の分析において重要となる駅の乗降客数を政府統計から取得する方法をご紹介します。
駅徒歩10分以内の人口等を取得する場合はこちらの記事をご参照ください。
駅の乗降客数が示すもの
駅の乗降客数を見ることで、物件最寄り駅自体の人気を測ることができます。
首都圏においては、人の移動の大部分が電車によって行われます。 そのため、多くの人が住居を選ぶ際、最寄り駅がどこかを元に意思決定を行うケースがほとんどです。
住みたい街を選ぶことは、住みたい駅を選ぶことと同義であり、人気があって住みやすい駅はどこか、といった情報は非常に注目されます。 例えば、以下がSUUMO調べの2019年の住みたい街(駅)ランキングです。
不動産投資という観点から見ても、人気のある駅周辺は需要が増すことで家賃が上がり、逆に不人気の駅周辺は家賃が下がるため、 不動産を取得する際には最寄り駅の人気度合いや、その駅周辺のポテンシャルを測ることが大事になってきます。
では、駅の人気度合いというのは何で測れば良いのでしょうか。その一つの指標が乗降客数になります。 一般的に、乗降客数の多い駅ほど人気が高いといっても過言ではありません。
乗降客数が多いということは、以下のいずれかを示します。
- その駅周辺に多くの人が住んでいる
- その駅で乗り換えが行われている(ターミナル駅)
- その駅が通勤や通学の最終目的地である人が多い
これらの要素はすべて、その駅周辺の人気が高いことを意味し、不動産需要にも良い影響を与えます。
では、実際に駅の乗降客数を調べる方法をご紹介します。
駅の乗降客数の調べ方
駅の乗降客数に関しては、国土交通省により統計データが公開されており、それを分析に利用することができます。
データには以下のように少し癖があるため、利用には注意が必要です。
- ファイルフォーマットが特殊
- GeoJSONなど
- 同一駅、同一事業者の乗降客数はまとめられている
- 例えば、JRが複数あってもいずれかの路線に他の路線の数値が入っている場合がある
- 重複コードで判定する
- 事業者によってはデータが非公開になっている
- 例えば、新幹線のデータなどは公開されていない
- 無人駅もデータが非公開
- データ有無コードで判定する
実際に東京都の乗降客数上位3件は以下になります。
駅名 | 合計乗降客数(人) |
---|---|
新宿 | 3,511,972 |
池袋 | 2,659,376 |
渋谷 | 2,491,770 |
このように、国土交通省のデータを利用することで、任意の駅の乗降客数を調べることができ、不動産の分析にも活用することができます。
まとめ
不動産の分析において、駅の人気を測ることは重要です。 駅の乗降客数は駅の人気を測る一つの指標になります。 国土交通省の統計データを用いることで、駅の乗降客数を測ることができ、不動産の分析にも活用することができます。