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スタートアップでの分析用ツール選定基準

今回は、スタートアップで分析用のツール導入を求められた場合の選定基準について、考えてみました。

スタートアップで分析業務にツールを使用する場合は、そのツールで問題解決が可能かどうか、費用対効果に見合うのかを考えた上で、そのツールが分析の専門家向けなのか、ビジネス上の意思決定のためか、2つの軸で考えると良さそうだと考えました。

概要

  • ツール選定の基本
  • 専門家向けツールか、ビジネス上の意思決定のためか
  • 専門家のためのツール
  • ビジネス上の意思決定ツール

ツール選定の基本

まず、そのツールが組織が抱える問題を解決できるか、費用対効果が見合うかを考え、試験導入した上で正式に決定しましょう。

ツールはあくまでも手段であるため、ツールの導入で組織が抱える問題を解決できるかを最初に考えましょう。 新しいツールを導入せず、現状使っている分析ツール(ExcelやSpreadSheetなど)で問題が解決できるのであれば、まずはそれで十分です。「なんとなく流行ってそうだから」といった理由でツールを導入するのはやめましょう。ツールは銀の弾丸ではありません。

また、ツールの導入にはコストが発生します。その費用対効果が導入コストに見合うかを考えましょう。

新しいツールを導入すると費用という実際のコストだけでなく、ツールを受け入れる側のチームメンバーの学習コストなど、目に見えないコストも発生します。それらも含めて費用対効果が見合うと判断できるのであれば、試用をして実際に問題が解決できるのかを試してみましょう。

実際にツールを導入するのはそれからでも遅くはないはずです。

専門家向けか、ビジネス上の意思決定のためか

分析ツールの導入の際は、そのツールが専門家向けのツールなのか、ビジネス上の意思決定のためのツールなのかは、はっきりさせておくと良いと思います。

専門家向けのツールは費用面、運用面でも高いコストを支払ってもよく、 ビジネス上の意思決定のためのツールは費用面、運用面でもリーズナブルである必要があります。

具体的に、求められることは以下のような違いがあります。

専門家向けツール

  • 高機能、多機能
  • 少人数しか使わない
  • 高価でもOK
  • 導入、管理コストは無視できる(専門家自身ができる範囲内)

ビジネス上の意思決定ツール

  • 必要十分な機能があれば良い
  • マーケターやディレクターなど、多くの人数が使う
  • 高価だと厳しい。アカウントが増えても問題ない料金体系が望ましい
  • 利用者は専門家ではないため、導入コストが無視できない
  • 利用者のサポートやツールの管理コストが無視できない

専門家向けの分析ツールは、専門家自身がきちんと活用でき、管理ができる範囲内であれば、ツール導入に高いコストを支払っても費用対効果が見合う場合が多いです。

対照的に、ビジネス上の意思決定のための分析ツールの場合、マーケターやディレクターなどの多くの人が使える必要があるため、必要十分な機能を誰でも使える状態で提供でき、導入コストが低く、維持管理にコストがかからないツールを選択するのが望ましいです。

専門家向けツール

高価なツールや、導入に手間がかかるツールでも、分析の専門家自身が管理できるのであれば何でも大丈夫です。 専門家のパフォーマンスが上がるのであれば、会社側としても支払いやすいと思います。

以下のようなツールが考えられます。

ビジネス上の意思決定ツール

基本的には、無料、もしくは安価なSaasを選択するのが良いと考えています。 スタートアップでは、ツールの管理のために人員を割り当てるのは難しいためです。 ただし、管理コストよりも導入によるメリットが大きい場合、OSSのツールも選択肢に入ります。

以下のようなツールが考えられます。

まとめ

スタートアップで分析ツールを導入する際は、そのツールで問題が解決可能かどうか、費用対効果が見合うかを考えましょう。 また、そのツールが専門家向けツールなのか、ビジネス上の意思決定ツールなのかを考えた上で選定すると、正しい意思決定がしやすいです。